NHK Eテレ「趣味どきっ! 」
ー染めものがたりーに出演の群馬県高崎市の
中野紘子(なかの・ひろこ)さん。
「時代に合ったものづくりをしていかないと、座繰りを含む絹文化は残せない」と工房「canoan(カノアン)」でストールやバッグなどを作って富岡製糸場などで販売するほか、ワークショップを開いたり、自ら引いた糸を染織し、製品化しています。
そこで今回は、中野紘子さんの経歴・工房(アトリエ)・上州座繰りについて調査していきます。
中野紘子さんの経歴は?
中野紘子(なかの・ひろこ)さんは
2003年より座繰り染織家として
活動しています。
高校まで地元・高崎で暮らし、
東京の大学に進学。
美術史を専攻しながら、在学中にグラフィックデザインの専門学校にも通い、DTPや印刷技術の基礎を学び、印刷会社に就職。
パソコンで画像の加工処理、デザイン全般の補助的作業や雑務に追われます。
次第に「やりたかった仕事ではない。しっくりこない」と思うようになりました。
「やっぱり美術に関わる仕事がしたい」
と転職。
ギャラリー勤務など
いくつかの仕事を経験。
毎日、満員電車に乗り、
遅くまで働く生活にも疲れた。
何をするあてもなく、地元に戻る。
実家に戻って3カ月。
特にやりたいこともなかったが、
何か手に職をつけたい、
できれば群馬らしさのある仕事をしたい
と思っていたとき
群馬県内で開催された
絹の展示会に誘われました。
あまり気が進まずに行ってみたところ、その会場で一人の女性染色家さんから、繭から手作業で糸を取る座繰りの話を聞き、群馬県と碓氷製糸農業協同組合(当時)が座繰り技術の保存に取り組もうとしていること、碓氷製糸で働けば学べるかもしれないことを教えてもらいました。
「自分がやりたかったのは、
これなんじゃないか」と直感。
碓氷製糸は、現在は全国で2カ所のみの国産の繭を原料にした機械製糸を行っている製糸場。
すぐに碓氷製糸の面接を受けて、翌月には住み込みのアルバイト契約で働くことに。
昼間は工場で製糸の補助作業。仕事が終わると敷地内にある寮の部屋で、座繰りを学びに来ている同僚の女性と2人で取り組みます。
上州座繰りは江戸末期に群馬県で開発された製糸技術。昭和40年頃まで農村女性の手仕事として、県内各地で上州座繰りによる生糸づくりが行われてきました。
その歴史や繭から糸を生み出す作業に魅了され、碓氷製糸株式会社で製糸技術を学び、
2003年に座繰り染織工房を開設。
繭の特性を活かし、様々な質感の糸がつくれるよう探求を重ねながら、植物による染色、手織りの技術を習得。
希少となった技術を受け継ぎ、何十年と愛用することができる作品づくりをはじめます。
2009年 糸づくりから全てを手がけるオリジナルブランド「canoan」(カノアン)を立ち上げる。
2012年 個展開催。以降、ギャラリー、百貨店などで個展や販売会を定期的に開催。
2013年より座繰り染織り教室を開催し普及に努める。
2017年 LEXUS NEW TAKUMI PROJECT 群馬代表に選出。
●書籍/メディア
群馬の手仕事(2014 上毛新聞社)
クロワッサン 着物の時間(2014 マガジンハウス)
つなぐ日本のものづくり(2018 美術出版社)
群馬県公式チャンネル「わたしの絹物語」(2019)
WEBメディア・日経ARIA(2019)
NHK WORLD/NHK Eテレ DESIGN TALKS + #132 DESIGN HUNTING inGunma(2020)
日本テレビ・読売テレビ系「遠くへ行きたい」(2021)
きものSalon 2023年 春夏号
NHK Eテレ 「趣味どきっ!」(2023.6.21)
中野紘子さんの工房(アトリエ)
中野紘子さんの工房canoan(カノアン)
工房:群馬県高崎市
教室:群馬県高崎市本町
詳細はお問い合わせください
TEL:0274-37-1687
公式サイトURL
https://www.atelier-canoan.com/
その他お問い合せ先 ateliercanoan@gmail.com
ワークショップでは、群馬県産繭を使用した昔ながらの上州座繰り糸づくりや、草木染、手織り物まで、絹織物ができるまでの一連の作業を学ぶことができるそうです(シルク専門の染織教室)
カフェのようなおしゃれな空間で、
絹にまつわる手仕事を学べるようですよ!
月コース
受講料:月額10,000円(材料費別途)
*月2回開講
*継続して参加できる人が対象。
現在は定員につき募集は休止中。
欠員が出た場合に
案内していただけるとのこと。
単日コース
受講料:1回7,000円(材料費別途)
受講日に空きがある場合のみ
参加可能です。
時間:10:00〜16:00
開催日:木・金、土曜日(毎月2週開催)
会場:群馬県高崎市本町
JR高崎駅より徒歩15分程度
近隣コインP有
詳細はお問い合わせください。
上州座繰りについて
上州座繰りは群馬県の伝統技術。
座繰りは、機械製糸を導入した世界文化遺産の富岡製糸場につながる製糸業の原点です。
江戸末期に群馬県で発明された木製の道具を用いて繭から糸をとる製糸法です。
現在、担い手が減少し群馬県内で本業として担うのは女性2人のみのようで、その1人が中野紘子さん。
生糸を繭から生産し、座繰りの魅力を広めたり、伝統を絶やすまいと日々奮闘しているとのこと。
NHK Eテレ「趣味どきっ! 」-染めものがたり-に出演させていただきます。
自身の仕事にフォーカスしていただき、番組にしていただけることに、ただただ幸せを感じております。上州座繰りを通じたものづくりを自分の仕事にしたいと思ったのが20代前半。そこから20年以上が経ちました。機械化に完全に飲み込まれた群馬の絹産業の中で、上州座繰りで食べていくなんて無理だ、こんな手作りの糸なんて…と言われ続けた日々を懐かしく思いだし、一方で、可能性を信じて応援してくれた人達の顔も浮かび、なんだか胸がいっぱいです。
引用元:https://www.atelier-canoan.com/blog
こちらも作品がスゴイ職人さんです!
まとめ
今回は、中野紘子さんの経歴・工房(アトリエ)・上州座繰りについてお届けしました。
作品も素敵なものばかり。
ぜひ、ホームページも
のぞいてみてくださいね♪
さらに素敵な作品づくり、
上州座繰りの魅力発信、
心から応援しています!
コメント